エンジニアをリングする

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2020年これまでのこと

振り返りたくなるぐらい良い年だったので滑り込み振り返り。 一言でいうと、今まで生きてきた中で一番楽しい年でした。

つらつらと内心を書き連ねてしまったのでちょっと恥ずかしいな…まぁ外向けのアウトプットじゃなくて思考ログみたいなものです。

1~3月

2019年12月末に次を決めずに退職をしたので、1~3月は次どうするかを考えてました。

(その頃書いたブログ: 2020年これからのこと - エンジニアをリングする

惹かれている会社さんで体験入社をさせていただいたりしてました。めっちゃ楽しかった!

この頃濃厚だったのは、「週3で正社員として働きつつ週1~2で個人事業主として働く」または「友人と起業」でした。未だにどちらも魅力的な道だったなと思ってます。

ただ時期を同じくして、とあるスタートアップの立ち上げに一人目のフロントエンドエンジニアとして入らないかという誘いを前々職の同僚から貰い、話を重ねるごとに気持ちが傾いていって、気がつけばフルタイム正社員としてそのスタートアップを一緒に創業することを決めていました。
年始には「働き先を決める前には必ず体験入社する」「正社員なら週4以下の稼働にする」を強く胸のうちに掲げていたので、そのどちらも満たさない道に心が動いたことは自分でも結構びっくりしていました。人間、最後は心が決めますね…

決め手となったのは「CEOを組織のリーダーとして、CTOを技術のリーダーとして信頼できそうと思ったこと」と「コアメンバーと話しているときの自分を好きだと思えたこと」でした。

"組織のリーダー"について。

わたしが正社員では週4以下の稼働にしようと思っていた理由のひとつは、もうあんまり組織に深入りしすぎないようにというか…感情移入しすぎない距離を保てたほうが自分のためかもしれないと思ったからでした。
もともと30~40人ぐらいのフェーズの、勢い(モメンタム)に溢れた組織に惹かれがちなため、そういう現場を連続して経験してきたのですが、やっぱりそういう魅力あふれる会社は必然的にその後急拡大するし、急拡大するといろいろな壁(50人の壁、100人の壁とか)にぶつかりますよね。それは当たり前のことで、大抵の勢いあるスタートアップがそうだと思うし、そうならずして短い時間で大きな成功をしている会社なんてほとんどないんじゃないかと思います。だからそれがどうとかではなくて、ただ自分の心が、それに耐えるには弱すぎるのではないかということがだんだんわかってきました。具体的には、自分が働く上で不満がなくても、近い仲間が傷付いたり不満を持ったりしていると自分も同じような心情になってしまうタイプなんですよね。それを長所とも短所とも思っていませんが、まぁ変化の大きい拡大期の組織には向かない性質だな。ということだけはわかりました。
なので今までよりも後のほうのフェーズの、ある程度成長してきていて激震が走る頻度が低そうな会社で、時間も減らして少し距離を取りながら働くことで、自分のメンタルも安定し、結果的により長く在籍しながら高いパフォーマンスを出せて貢献できるかなと思ったのが背景です。

なので立ち上げの話をもらったときも週3~4稼働も視野にいれていたのですが、代表の麻野さんがかなり組織のプロフェッショナルなことがわかってきて(著書のTHE TEAMも頂いて読みました)、あーなんか…この人の元でゼロから組織を立ち上げられて、その立ち上げに最初から自分も参加できるのなら、勝手に自分の中で諦めていた組織への深いコミットも、わんちゃんあるのかもしれない…みたいな気持ちが芽生えてきたんですよね。本当に最後のチャンス。この最良の条件で無理ならもう自分には無理ってことでしょ、みたいな。逆にそれを試さずにこのまま退いてしまうのはもったいなく思えたので、フルタイム稼働を決めました。

"コアメンバーと話しているときの自分を好きだと思えたこと"について。

みんな良い人であることはもちろん、それ以上に「善くあろう」としている人たちだと私は見ています。自分の心に悪意を持ち込まない。相手の意見に悪意を見いださない。目の前の人に真摯に誠実に向き合う。まぁ文字で書くと綺麗事にしか見えなくなってしまうんですが…そういう姿勢を感じています。そして、そういう人の中にいると自然と自分もそうありやすいんですよね。
わたしはたぶん良心が強いほうなのか、よくなかったなと思う言動をしてしまうたびに良心の呵責でじわじわとセルフダメージ受けているのですが、でもそんな立派な人間じゃないので、場の流れ次第でよくない言動も全然すぐ出てくるんですよね。流されやすくて、環境や状況から受ける影響が強い。(周りのせいということじゃなくて、自分のせいですが)
なので善くあろうとしている人たちと話していると、自分もとても自然体でいられて、思ったことを素直に話しているのに、よくないなと思う言動が自分から全然出てこなくて、解散したあとも後味がとてもよい。むやみに傷付けられないという信頼を持てるから、乱暴に扱われたくない自分の柔らかい部分まで見せることができる。感覚の表現が拙いですがそんな感じで、話しててとても楽で楽しかった。長く時間を過ごすならこんな人達とがいいなぁと思いました。

そして大事なのは、その心的スタンス(社内ではstyleと呼んでいます)が明確に選考基準に入っていることでした。どれだけスキルが高くても、そのstyleの部分が合わなければ一緒に働くことはできない。これは創業前の、創業メンバーを探していた頃から大事にされていたようです。
これはまさにここ1~2年ぐらいで自分も重要に思い始めていた部分でした。(ある人の生産性が高くても言動によって周囲の生産性を落としていたら結果としてマイナス、みたいなやつ)
明確に選考基準に入っていることで、今の心地よい空気が偶然の産物ではなく計画されたものなんだなとわかり、安心感が増しました。

そんな感じで、3月頃に腹を決め、4月に7人で創業しました。 ナレッジワークという会社です。 https://kwork.studio/

4~12月

そんな感じで4/1に創業をして、先日12/28に仕事納めでした。 前段がかなり長くなってしまったからさっくり書きますが、もう最高に楽しかったです。事業も組織も開発も。

事業

今ステルスでやっているのでまだ多くを語れないんですが、良いプロダクトは良い課題から。その課題の手応えは確実に感じています。
プロダクトも、まー9ヶ月でよくここまで作ったな。ってチーム画チーム賛できるぐらいにはいいものができてます。品質高い。
あとは熱狂を生み出せるかどうかなので、来年もっと磨いて、はやくお披露目したいですね。

組織

楽しそうでよかったですね。

やっぱり私は組織とか人が好きなんですよね。勝手に諦めようとしたときに最後のチャンスが見えて、飛び込んでみてよかったです。

もちろんスタートアップなのでここから荒波がこないわけもないと思ってます。でも創業メンバーというポジションは結構自分の心の耐性を上げてくれるなと思いました。やれることをやっていきたいです。

開発

今までは0->1か1->10のどちらかだけに携わることが多かったのですが、0->1で問題を自分なりに解き、1->10で答え合わせをする、というのをセットでやらないとなかなか設計力って身につかないなぁと感じていました。
今回まさにそれがやれているのでとても充実しています。これは創業メンバーの特権ですね。
ざっくり書くと、TypeScriptで書いたNext.jsのアプリをVercelに乗っけていて、読み込みの非同期まわりはReact.Suspenseを使っています。SWRのSuspenseモード便利。SuspenseはめちゃくちゃDX変わりました。Componentがデータ取得後の正常系に集中できるのめっちゃ楽。
StateはSWR内のServer Cache, Recoilでページ跨いで保持するGlobal State, React Componentが持つLocal Stateの3つに分類して扱っています。
このへんはSuspenseがStableになったら記事でも書きたいなって思ってます。

家庭

結婚して1年半ぐらい経ちました。今年は旦那は事業準備、わたしはリモートメインで二人とも家にいることが多かったので、二人が快適に作業できるスタイルを見つけるまでに試行錯誤がありました。結局、もうひとつ作業スペースを設けて1人1つの専有スペースとすることで平和になりました。アーロンチェア高かったけど買ってよかった…。
この記事の大半で長々仕事のことを書きましたが、わたしは生活の上に仕事が乗っかっているタイプなので、家庭での生活が安定してないと仕事のパフォーマンスも出ないです。今年仕事に集中して高いパフォーマンス出せていたのは家で旦那が支えてくれていたおかげです。ありがとう。わたしは年々仲良くなれている気がするけれどそっちはどうだろう。来年もよろしくお願いします。

コロナもあってほとんどの時間を家で過ごしており、住環境の改善が進んだのはよかったことです。キッチンには食洗機とホットクックを導入して最高になりました。勝間和代さんの背中を追って家庭料理がちょっと進歩しました。サラダって、レタスちぎってドレッシングかけるしかやりかたわからなかったけど、ベビーリーフにホットクックで蒸したきのことかナッツとか乗せるとおいしいし豪華になってよきですね。無水カレーうめぇ。

おわりに

2020年12月で29歳になりました。なんか今年めっちゃ良い1年だったので、これで30歳になっても悔いないな、という気分だったのですが実際にはあともう1年ありました。体感もう30ぐらいの気持ちだったりもするので、29歳はちょっとおまけの1年みたいな気持ちがしています。 気楽にいこうと思います。

なんか、やっと人生楽しくなってきました。今死にたくないなーってときどき思うようになったの初めてでした。生きてればいいこともありますね。